感情を揺さぶるトレンドとしての科学

リュボフ・マクシメンコワが提案するデジタルバンキングの新たな視点

海底の世界、顕微鏡を通して見る微細な世界、そして人工知能によって生み出される世界。これらは全て、Sberbank Onlineのウェルカムスクリーンとして表現され、ユーザーの感情を揺さぶり、思考を刺激する。

リュボフ・マクシメンコワとSberBank Onlineチームによって開発されたこのプロジェクトは、2021年のロシアの科学技術年を記念して制作された。それぞれのテーマには独自の歴史があり、それぞれが共通の要素を持っている。

海底のテーマでは、海洋生物学者が撮影した深海生物の写真を基に、海底の美しさとともに、海洋汚染などの環境問題にも焦点を当てている。一方、顕微鏡を通して見るテーマでは、人間の涙の微結晶や地球の秘密の軌跡、乾燥したソーダ水の滴やクジャクチョウの翼など、普通のものを非常に大きなスケールで捉えた写真が使用されている。

また、人工知能SberAIによって生成された画像を用いた「ニューラルネットワーク」のテーマでは、現代社会におけるテクノロジーとアートの融合が表現されている。これらの画像は、マイクロ写真やマクロ写真の手法を用いて撮影され、AIによって生成された。

このプロジェクトは、単に感情を引き出すだけでなく、知識の源となることを目指している。そのため、ユーザーは自身の興味に合わせてウェルカムスクリーンを選択することができる。これにより、ユーザー体験がさらにパーソナライズされ、感情的なデザインが実現されている。

このプロジェクトは、2022年のA' モバイルテクノロジー、アプリケーション、ソフトウェアデザイン賞でブロンズを受賞した。この賞は、芸術、科学、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを取り入れ、高い技術力と創造力を発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与される。